2012年8月9日木曜日

dOCMENTA(13)


5年に一度だけ行われる大型国際現代美術展dOCMENTA(13)に行ってまいりました。

場所はドイツのカッセル。

ミラノを朝6時に出発し、カッセルに着いたのはなんと午後の3時。9時間近くもかかってしまいましたが、その道のりも楽しくて、その長い時間もドクメンタの一貫に思える、想い出深い旅になりました。


何回も何回も乗継をしてやっとドクメンタの案内を見つけた時、喜びのあまり撮影。

小さな街全体が会場になっています。駅、美術館、ギャラリー、街の建物…など。
写真はFRIDERICIANUM。

Goshka Macuga 遠くから見ると写真に見える、わたしの身長の何倍もある大きな作品。

近づくと…実は生地!!

Janet Cardiff&George Bures Miller 駅の中の作品。
itouchとイヤホンを借り、指示に従って動画を見ながら駅を周る作品。
30分弱かかります。個人の記憶を体験するという、奇妙な感覚を味わえました。

大竹伸朗さんのモン・シェリー。異国の地にいながら日本を思える、ノスタルジーな作品。

ヘルメットをかぶって入るWeinberg Bunker。暗い洞窟のような場所に作品が展示されています。

Geoffrey Farmer コラージュの作品。25mくらい?続きます。


他にも、たくさん、とにかくたくさん!の作品を見ました。

もっとくわしく理解したいと思う作品も多く、パンフレットを買って帰りの長い帰路の中読んでみたのですが、そこには作品の詳細しか記載されておらず(作品にもよるかと思いますが)、作品制作の意図や、メッセージは自分で考えることなのだと教えられました。

例えば、Janet Cardiff&George Bures Miller。駅の他にKarlsaue parkという大きな公園にも出展していたのですが、その作品は音のみの作品。その近くにいれば、作品を鑑賞できるようになっています。その近くの大きな湖の前でアイスを食べていると、戦争の音が大音量で聞こえてきます。「のどかだね」「休日らしいね」「自然が綺麗だね」「このアイス、おししいね」なんていう会話と澄み渡る青空と公園。その中で、戦争の音が流れてくる違和感。自分の幸せな時間と裏腹に、こんな音の中で生きている人もいるのだという、罪悪感のような、複雑な気持ちを体験しました。

アートバーゼルのようなアートマーケットとは異なり、社会的メッセージの強いドクメンタ。もっと理解するには、普段から心を広げて、たくさんのことに興味を持ち勉強して、そして英語も勉強しなければ…と反省するのでした。











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